富山県の住宅事情

富山県の住宅事情

富山の家

富山県は住環境が良いとよく言われます。それは「持ち家率日本一」「一住宅あたりの住宅の延床面積が日本一」だからです。持ち家となれば、借家やアパートと違い、自分の住みやすいよう手直しをすることに抵抗は少ないと思います。面積が広いのは、冠婚葬祭を家ごとに行うため座敷を設けていた時代の名残であり、子供の頃、おじいちゃん、おばあちゃんの広い家でかくれんぼをした記憶がある方も多いでしょう。砺波平野の散居村が、その代表的な例です。田園地帯の中に民家が散在し、屋敷林に囲まれた敷地には、母屋の他に蔵や農作業所が置かれています。「ウサギ小屋」と呼ばれるような限られた面積に、賃貸アパートで制約を受けながら生活するのとはまるで異なる環境です。田舎というと、周りに何もないと思われるかもしれませんが、富山県の場合は不便さはほとんどありません。県内の遠い場所でも中心地へは車で1時間で行くことができます。
富山県は住環境が良いとよく言われます。それは「持ち家率日本一」「一住宅あたりの住宅の延床面積が日本一」だからです。

持ち家となれば、借家やアパートと違い、自分の住みやすいよう手直しをすることに抵抗は少ないと思います。面積が広いのは、冠婚葬祭を家ごとに行うため座敷を設けていた時代の名残であり、子供の頃、おじいちゃん、おばあちゃんの広い家でかくれんぼをした記憶がある方も多いでしょう。砺波平野の散居村が、その代表的な例です。田園地帯の中に民家が散在し、屋敷林に囲まれた敷地には、母屋の他に蔵や農作業所が置かれています。「ウサギ小屋」と呼ばれるような限られた面積に、賃貸アパートで制約を受けながら生活するのとは、まるで異なる環境です。

田舎というと、周りに何もないと思われるかもしれませんが、富山県の場合は不便さはほとんどありません。県内の遠い場所からも、富山市の中心地へは車で1時間で行くことができます。

広い家の現実

先ほどの話から、富山県には広い持ち家が多くあることが分かります。データや事例を見ると、確かに富山の住環境が良いと思われるかもしれません。しかし広い家は、良いことばかりではないのが現実です。一例としては、広いと全体を暖めることが難しく、温度差によるヒートショックにかかり易くなるリスクがあります。あるデータによると、ヒートショックで亡くなる人は、交通事故の死亡者数の約4倍で、富山県は47都道府県中1番多いそうです。

増え続ける空き家

家が広すぎて寒いため、新しい家に移る人もいます。残された家に誰も住まなければ、空き家となってしまいます。家に誰も住まなくなれば、敷地は荒れて人が近づきにくくなり、周囲に良い影響を及ぼさなくなります。使わないと分かっている家を解体せずそのままにしておくのは、解体費がかかり、固定資産税も安く済むからです。

現在、全国の空き家数は620万戸、空き家率は13.5%で過去最高となり、8件に1件以上が空き家となっています(総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査速報集計」)。昭和43年に世帯数が住宅数を上回ってからは、空き家数、空き家率とも増加の一途をたどっています。富山県も例外ではなく、空き家数56,200戸、空き家率12.9%となっています。国もようやく「空き家問題」を社会問題と認識し始め、「空き家再生等推進事業」を進めているところで、今後の展開が期待されます。

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