News

お知らせ・新着情報

猫と家づくり

 

猫①.JPG

 

 

我が家には、猫がいる。この猫15年間1歩も外に出たことがない。

生まれてまもなく、愛護センターに保護されていた。あまりに「ニャーニャー」つぶらな瞳で訴えかけるので家に連れ帰ってしまった。家に来るなり痩せ細った赤ちゃん猫が、かたいドライフードを一生懸命食べていた記憶がある。
あれから、15年の月日が経ち今では立派な家の主である。

人間の歳でいうと立派な100歳超えのおばぁちゃんである。にも関らず、とても生意気である。「ただいま」と家に帰っても「腹減ったーニャー!」と自分のお椀の前でチョコンと居座っている。意地悪してごはんをあげないと、食事の最中におかずを横取りしてくる。ひどいときには、猫パンチが飛んでくる。丸くてモコモコしているので痛くはないが、「この家で1番偉いのはワタシだぁ!」といわんばかりである。
しかし、外には1歩も出ようとしない。玄関を開けてやっても、少し外に出て怯えて1分もしないうちに帰ってくる。気の弱い猫である。
猫は本来、人には決してなつかず「家」になつくといわれる。また「家」の1番居心地のいい場所を知っているという。猫を観察していると、朝は東側の窓辺で伸びている。昼になると南側のリビング机のど真ん中で、夕方には取り込んだ洗濯物の上で…。夏の猛暑はひんやりした玄関土間へ…冬は暖かいどっぷりしたお父さんのお腹の上で…。


家は「居心地のいい場所」が必須条件である。「家づくり」をしていく上でも最も大切な重要項目である。いくら機能性を重要視したところで、生活環境・家庭環境が変われば住み心地もかわってくいる。高性能な機器を取り入れたところで、使い方を誤れば電気代・ガス代が予想以上に上回ってしまう。
色んな観点で悩みながらの家づくりは選択の連続である。悩むとき、猫のように自分に1番あった、長い目でみた環境を整えていくことが1番の解決策のような気がする。
猫はダンボールが好きである。厳密にいうと、狭い場所が好きである。ともあれ人間も一緒ではないだろうか…車の中やトイレ・お風呂など狭くひとりになれる場所でホッとしている人が多いのではないか…。猫のようにゴロゴロできる家づくり…まぬけな考え方だが季節の変わり目はいつも理にかなっているのではないか思ってしまう。

 

 

画像 002.jpg