見えない部分へ手間のかかっているリノベーション工事
今日は 仕上がってしまうと見えなくなってしまう箇所の紹介
そうです、見た目じゃないので仕上がってしまうと誰にも評価されない部分です
仕上がりのイメージで住宅会社を決めがちですが、、、、
家づくりを知れば知る程 こういった所が一番大事な事は分かってきます
※新築ではありません、リフォーム物件です。
まずは外張り付加断熱(ネオマフォーム)
こういった箇所も外壁材が張られれば見えなくなってしまいます。
そして内側の内断熱部分 グラスウール36キロ+WURTH可変透湿気密シートです。
壁の断面構成は この様な感じです、平均熱貫流率がUi=0.223 なので 断熱等級7にしては 若干弱めの構成なので、天井面と床面で数値を稼ぐ仕様となっております。
こちらの現場は 仕上げ材がオール珪藻土なので、可変透湿気密シートを採用しております。
仕上げがビニールクロスの場合、一概に可変透湿気密シートの選択が良いとは限りません。
続いて床面です
まずは一層目 ネオマゼウス65mmです
熱橋部との取り合いに気密テープで処理してゆきます
リフォームなので 念のために合板面でも 気密処理を行います。
柱部分 筋交い部分も しっかりと処理します。
更に この上に垂木を組んで ネオマゼウス60mmを更に付加断熱を行います。
リノベーションでよく行う床ダブル断熱です。
隙間なく断熱材を施工する為火打ち土台無くしたいので下層は耐震水平剛性アップの為に剛床。上層は 断熱性能の為に垂木床組み。
剛床→垂木床へすると 断熱性能は5%程度アップします。
平均熱貫流率を見て頂いても分かるように 壁よりも数値が良いです。床って冷たいと壁以上に寒く感じますもんね。なので 考え方は設計者によるのですが、僕は 冬の床面と夏場の暑さ対策に天井面の性能アップにコストを優先させ壁は若干弱くてもOKという考えです。
続いて 玄関ホールや玄関クローク ユニットバス廻りです
コンクリートを打設してタイルを貼って仕上げてゆきますので
そんなコンクリート面へ基礎断熱を施工します
基礎断熱の厚みは ネオマゼウス130mm
線熱貫流率=0.08 玄関ホールや浴室が 一番性能が高いといった仕様です。
ヒートショック対策という面もあるのですが、基礎断熱は外気と通気していない(※外と直接面してない部分)ので 計算上数値を稼ぎやすいってのもあります。(基礎断熱は施工が楽で 人工賃カットにも繋がるしコスパがとても良いので今流行りの高性能住宅を少しでも安く手に入れたい方向け。または設計者の数値稼ぎの都合という側面もあります)
かといって、家全体を基礎断熱にするのは イコール自然通気しない建物になるので
個人的に そんな家って空き家になったら 掃除がなかなか出来ない部分にカビ発生して、人が住めなくなってしまいそうなので
天井断熱・床断熱・自然通気にはこだわっております。
自然通気させると数値は稼ぎにくいのですが 最後まで死守したい施工箇所です。
屋根も二重通気屋根にして 通気には とことんこだわっております。
軒のアリ ナシで よく論争されていますが、見た目が違うので よく話題に上がるだけで
軒よりも まずは躯体の通気性。これが重要ではないかと思います。
天井の断熱施工はまだ先の工程なので 天井面の紹介と2層目床断熱の紹介は、また後日にします。 では 皆様 よい家づくりを