「日本の古民家」探訪

建築に関わる仕事をしている人はたいてい建築好きで、休みの日も各地の建築を見てまわる、という人が多くいます。ご多分にもれず当社の社員も、時間を見つけてはあちこち歩いています。
その際に撮影してきた写真を、今後少しずつお届けしたいと思います。写真を通じて、建築の魅力や、家づくりの楽しさを再発見してもらえればと思います。
 

最初にお届けするのは、「旧花田家番屋」(北海道小平町)です。

 

明治から大正にかけて、北海道沿岸ではニシンを中心に豊漁の期間が続き、その間本州から北海道へ、1年のうちに何ヶ月か漁夫として働きに行っていた人達がいました。

番屋とは、漁場を経営する網元と、彼ら漁夫が一緒に生活するための建築で、北海道ならではの建築です。
番屋では網元の住まいと、漁夫の生活する場所が半々に別れています。網元の住まいは座敷や床の間など、貴重な木材を使いながら格式高く仕上げられています。漁夫の場所は、「ネダイ」と呼ばれる寝台がコの字型に配置され、全体に大きな屋根を架けた迫力ある空間が広がっ
ています。
今でこそ木造でも大規模な建築を造ることは可能ですが、100年以上前(明治38年頃建築)にこれほどの大きさで造られたことは驚きです。

 

 

 

 

 

 

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