陰影の計画
前回のブログでリノベーションにおける魅力の一つである、長年生活してきたからこそ 具体的に把握している窓からの採光具合についてお話しました。
採光予測じゃなく採光具合という言葉使いがミソです。
こちらのお写真は 現在リノベーション工事中の玄関ホール空間です。
凹凸荒々しい塗り壁が特徴的な玄関ホール正面の壁面です。
こちらの空間も 中庭東面の窓からの採光具合を生かした陰影作りを計画しました。
写真左側(東面の窓)からくる朝日が 玄関ホール正面の塗り壁の陰影を強調させており、リビング空間へ自然光によって自然と足が導かれるよう動線がひかれております。(洞窟効果)
夜は 写真右側西面(窓の無い木張り面)を間接照明で照らして 昼間と違う空間に演出しております。
こちらの建物の場合、東側には隣の2階建ての建物があり さらに中庭を介して自宅の2階一部に東面が被り採光に影響を複雑に与えており、一般的な磁北での採光計画はとても難しい立地です。
立地条件を熟知しているからこそ計画できる 空間の陰影計画だと思っております。